ロゴの話と振り返りを

この投稿は、iGEM・Synthetic biology(合成生物学)・Japan Advent Calendar 2023の10日目です。

みなさん、どうもこんにちは。iGEM TokyoTechのLeokenです。昨年度に引き続きAdvent calendarの一つを書くことになりました。どうやら去年の僕はジムを探すつもりだったらしいですね。全く探しませんでしたけどね。一応体力が必要という考えは変わっていないので、最近は気まぐれにランニングをしております。ひとまず導入はこんなものにして、本題に入っていきましょう。


ロゴの話

ところでみなさん、iGEM Villagesのロゴかっこいいと思いませんか。色味だったり、よくデフォルメされている所だったり、Villageの意味を掴みやすかったり。僕として結構好きなロゴになっています。イチオシは”Food & Nutrition”のロゴ(図1)です。[1] Foodとしてりんご持ってくるのと小麦っぽいものを白抜きで出しているのが好きです。また、これらのロゴはモーションロゴにもなっていましてその動きもかっこよかったです。会場で見ると特に。

図1:iGEM 2023 Food & Nutrition(出典:iGEM)

図1:iGEM 2023 Food & Nutrition(出典:iGEM)

さて、なんで急にこんな話をし始めたのかと言いますと、楽しい楽しいロゴ作りについて備忘録を残そうと思ったからです。(本当に楽しかった。)気づいた方もおられると思いますが、今年度2023からiGEM TokyoTechのロゴは新しくなっています。なぜ変わったのかと言いますと僕が変えたいと駄々を捏ねたからです。それだけです。これを許してくれたメンバーの皆様には感謝感謝です。ここから僕がどのようにしてロゴを作ったかを書き連ねていきますので、どなたかの役に立てば幸いです。

どのようにしてロゴを作りはじめたか

まずはiGEM TokyoTech 2022までのロゴをご覧いただきましょう(図2)。iGEMの緑や歯車を基調として、東工大のシンボルである燕やスクールカラーであるロイヤルブルーを意識したロゴとなっていることがわかると思います。燕がiGEMの”E”を模していると気づいたときは感動でした。齢19の生意気な青年Leokenはこのロゴがあまり気に入らず、勢い余ってロゴを変える決意をしてしまった、そういう話です。実はこのロゴは顧問の先生だったり一部のメンバーから好評ではあったので親しまれてはおりました。ロゴ作成者の方には、私の我儘でロゴを変えてしまったことをこの場を借りてお詫び申し上げます。

図2:iGEM TokyoTech logo (2019?~2022)(出典:iGEM TokyoTech)

図2:iGEM TokyoTech logo (2019?~2022)(出典:iGEM TokyoTech)

さあ、ロゴを変えると決めたのはいいもののWetを務めているやつにそんな油を売っている暇はあるのでしょうか。いえ、ありません。そこで僕はロゴを作ることを正当化するために東工大の講義の課題としてロゴ作成をすることにしました。そんな馬鹿げたことを課題として認めてくれる講義はあるのでしょうか。ありました。「メディア編集デザイニング」です。こちらの授業は

「誰に・何を・どう伝えるか?」という本質的な部分を主題に据えて、メディアの機能、編集の役割、デザインの価値について実践的に考える講義です。今年度は「余白」をキーワードに、さまざまなメディアの特性を探求します。情報をいかに「編集」するか、複数の要素をどのように「デザイン」するか、他者へのコミュニケーションツールとしての「メディア」をいかに理解するかを学ぶのが、本講義のねらいとなります。

という授業 [2] になっています。そこで僕はロゴという「メディア」にiGEM TokyoTechをどう「編集」し「デザイン」するかという目標のもと授業に取り組むことにしました。またこの年のキーワードは「余白」だったのですが、確か自分の気持ちとロゴに「余白」があるとか言った気がします。このような課題を受理してくださった川崎先生らにはこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。本当に楽しかったです。

ロゴを作る手順

ロゴを作る際に非常に参考になったサイトにlogo stock [3]があります。こちらは「ロゴを見て知って学ぶロゴデザインギャラリー」ということでさまざまなロゴをまとめているサイトです。中でもロゴ作成の際に役立つページもあり、基本的にはそこに記載された手順に則ってロゴを作ることにしました。その手順は次のとおりです。

  1. ヒアリング
  2. ロゴスケッチの作成
  3. 多数決による決定

1. ヒアリング

まずヒアリングに関してですが、iGEM TokyoTechのメンバーがロゴに何を求めているのかを調査しました。質問した内容は以下のとおりです。

  • 特に確立したいイメージ
  • iGEM TokyoTechに関わるキーワード
  • 宣伝したいターゲット層
  • その他の意見

すると弊団体が次のようなもの(図3)をロゴに求めていることがわかってきました。これを念頭に置いてロゴスケッチを作成していくことになります。

図3:ヒアリングの結果(出典:Leoken)

図3:ヒアリングの結果(出典:Leoken)

2. ロゴスケッチの作成

ロゴスケッチの作成とか言っていますが、要は落書きです。私が外に公開した落書きは図4のようになります。

図4:新ロゴ草案1(出典:Leoken)

図4:新ロゴ草案1(出典:Leoken)

シンプルなロゴタイプだけのものやシンボルマークを使ったもの、シンボルマークとロゴタイプの融合版などさまざまなロゴをとりあえず試してみた感じです。そして気に入った落書きができてきたらイラストレーターで作ってみて中間票をメンバーから集めました。ある程度収束させないといくらでも改善案を作ってしまうので、力を注ぐロゴ案をみんなに選ばせたわけです。その際の選択肢が図5になります。

図5:新ロゴ草案2(出典:Leoken)

図5:新ロゴ草案2(出典:Leoken)

ご覧の通り、旧ロゴもしっかり選択肢に入れておきました。また、旧ロゴに少し手を加えたマイナーチェンジロゴもありますね。そしてこの中からロゴが選抜され、色合いも考えた選択肢から最終投票が行われていきます。

3. 多数決による決定

さてどのようなロゴが残ったのでしょうか。詳細は下のPDFをご覧ください。残ったのロゴは次の三つでした。

  • 企業っぽいロゴ_Minion
  • 企業っぽいロゴ_Futura
  • ドーモ君(著作権かなんかに引っかからないことを祈るばかりです。なんかっぽいなと思ってそう名付けてしまったんです。)

シンボルマークが企業っぽいロゴは2種類のフォントを選べるようにしており、それぞれセリフ・サンセリフになっていますので、エレガントかポップかみたいな感じに対応づけております。これに加えて親しみやすいシンボルマークとして採用したドーモ君ロゴですね。こちらはMinionのフォントが合わなかったのでFuturaのみになっております。これら三つのロゴに幾つかの色のパターンがある感じですね。色は僕の好みで決めてしまいました。東工大のロイヤルブルー使えよと思われた方もいらっしゃると思いますが、なんかいまいちピンと来なかったんですよね。そんなこんなでみんなにはこの中から選んで投票してもらいました。

どのロゴが選ばれたか

最終的に選ばれたロゴはみなさんご承知の通り下の図6にあるようなドーモ君ロゴです。個人的には最終投票の時の三案はどれも好みでしたので、どれに転んでも満足でした。チーム内にドーモ君アンチがいたことだけがちょっと心配でしたけどね。(ごめんねtax_free)

一応僕が2023にした仕事はここまでなのですが、実はやり残した事があります。それは

  • Visual Identity Manualの作成
  • モーションの設定
  • シンボルマークの名前設定

の三つです。Visual Identity Manualとはロゴの使い方の詳細を記した文書になっていまして、例えば東工大のシンボルマークにもあります。[4] 基本的にはロゴの視認性が高くてロゴが別のオブジェクトで被っていなければいいのですが、ちゃんと設定したかったですね。モーションの設定はモーションロゴにしたかったというそれだけですね。口をぱくぱくさせたりとかですね。最後の名前設定に関してはちょっと進んだのですが、塩漬けになっている状態です。マークが蜂みたいなのとSynthetic Biologyを組み合わせて「Synbee君」がいいんじゃないかとなったのですが、すでに似た名前が存在しているようでどうしたものかとなって一旦漬けられました。来年度はこの辺を解決していけたらなと考えております。ロゴの話は以上になります。

図6:iGEM TokyoTech logo (2023~) (出典:iGEM TokyoTech)

図6:iGEM TokyoTech logo (2023~) (出典:iGEM TokyoTech)


振り返りの話

さてタイトルにある通り振り返りの話をしましょう。と、思ったのですがどうやら間に合いそうにありませんね。(2023/12/9現在) まあそのうちインスタに載っけようかと思いますのでみなさんチェックしてみてください。@leoken422で出てくるはず……です。使わなすぎて勝手がわかりません。


本投稿は以上となります。ここまで読んでくださった方ありがとうございました。それでは。

参考

  1. iGEM. “11. Village Selection”. iGEM. 更新日不明. https://competition.igem.org/deliverables/village-selection, 閲覧日2023/12/06.
  2. 東京工業大学. “2022年度 メディア編集デザイニング Editorial Designing in the Media”. TOKYO TECH OPENCOURSEWARE (OCW). 更新日2022/4/20. https://www.ocw.titech.ac.jp/index.php?module=General&action=T0300&JWC=202200014, 閲覧日2023/12/06.
  3. DONUT COMPANY. “ロゴづくりに役立つ知識のまとめ”. logo stock. 更新日不明. https://logostock.jp/logo-knowledge/, 閲覧日2023/12/06.
  4. 東京工業大学 総務部 広報課. “東京工業大学 ビジュアルアイデンティティマニュアル”. 東京工業大学. 更新日不明. https://www.titech.ac.jp/public-relations/pdf/82-vi-manual.pdf, 閲覧日2023/12/9.